震災地域の産業復興へのプロボノ活用と制度化part2

前回のblogでの提案より3週間が過ぎました。
この間に、本件について知人とだけではありますが、二つほど意見交換をする場がありました。
その際に、先日のblogの内容をこちらに纏めて、意見を仰ぐことに致しました。


二つの意見交換の場で出た話はこのようなものでした。(ここでは敢えて、否定的な見解のみ記載します)
●産業復興全体のスキームが分からないことには、この提案が有効かどうか判断が出来ない。
●本件は東京が考えるスキームで、被災地や周辺地域の産業の実態ニーズを把握できていない
●ボランティアとは、行政や組織に頼らないで行うべきものであり、それらを必要とするもの
 はボランティアの域を超えている。

 こうした批判的なご意見は、ある意味で全て正しいものだと思っています。ただ、そういう意見が個人への批判と発展するのでしたらそれは残念なことであります。しかし、それでもこれらの批判は正しく受け止めたいと思っています。
 
 震災後1ヶ月が経ちましたが、ここへ来てようやく東京で活躍されている民間の産業人や企業人の方も被災地に入り、レポートされることが増えてきたと思います。言い換えれば、それまではやはり物資や救助が優先だったわけです。
 一方では、被災地域といいましても、その産業へのダメージは様々で、全てを壊滅的に失った地域もあれば、比較的早くに操業開始できたが経営資源や販路、あるいはロジスティクス上の問題や風評被害などの問題など、抱えている問題は内容・程度ともに様々なのではないかと想像します。

 そのような状況の中で、いよいよ現地のニーズが顕在化してくる頃であり、それを聞くことができるタイミングになってきたと思っています。上記のスキームはプロボノが活躍できる可能性を検討した「仮説」でありますし、プロボノが復興支援に本当に役に立つのかどうかはまだ全くの未知数です。
 震災の復興も経済も、本来こうした人々の活動の基本の一つに「Give & Take」がありますが、与えられる側は何をどのようにして提供できるのか、与えられる側はどのような場合に何が必要になるのか、をそれぞれ考えておくことは決して無駄ではないと思います。

 そういう意味でも、引き続き少し長いスパンで、産業人の高度なナレッジやスキルがこうした災害の復興にどのように貢献できるかを、考え続けたいと思っています。もちろん、考えるだけではなく、可能な限り現地の方々との交流や意見を伺いながら、また出来る限りのサポートもさせていただきながら、つまり「走りながら」考えていくつもりです。

 プロボノとしてできること、それ以外にできること、今後も試行錯誤色々あるとは思いますが、これからニーズを出来る限り確認しながら考えていきたいと思います。
 
 「できない」なら「やらない」のではなく、どのようにすれば出来るかを考える。
 「間違っている」なら「やめる」のではなく、何が正しいかを再度組み立てて挑戦する(try & error)
 
いみじくも、常々ビジネスではよく言っていることでした(苦笑)。実践しなければ...

 現地の産業の状況についても、色々とご教示戴きたいと思っています。現地の方や現地にいかれた方のご意見が大変ありがたく思います。

 まだまだ個人的見解ではありますが、今後も進展をご報告できれば良いと思っています。