KDI(Future Center)のイベントに行ってきました。
今日は、昨年9月より参加させていただいている富士ゼロックスKDI(Knowledge Dynamics Initiative )のイベント、「グローバル・フューチャーセンター・セッション」に参加してきた。
>グローバル・フューチャーセンターとは?
『企業やセクターを横断した参加者による、未来志向で創発的な対話の場。多様な視点を持つ人々との対話により、自社で日常陥りがちな単一の世界観(マインドセット)を超えて、創造的な視点から複数の未来シナリオを描く。新しい市場創出の機会や視点を発見し、参加者間で協業のアイディアを得ることを狙いとする』
いつもながら、「なんだか難しそう」だけど「ちょっとワクワク」させられる。恐るべしKDI!
構成は二部構成であり、第一部は、ゲストパネラーの皆さんの「コミュニティ」に関するラウンドテーブルでの対話によるテーマの抽出であり、企業の参加者はそれを囲みながらテーマの潮流を発見するというもの。
第二部は、今度はパネラーと参加者全員が三つのテーマ毎のグループに分かれ、対話を深めていくと言うもの。
一部、二部とも、参加者を飽きさせない工夫が凝らされていて、毎度の事ながらセッション中は「脳みそフル回転」にさせられる(笑)。こういうイベントは自分の知る限り、そうそうない。
一応、この回で、09年度のFCセッションは終了との事で、来年度からは少し仕組みが変わりなかなか参加することが難しいのだが、今回参加させてもらったことで少し自分の立ち位置というか方向性が固まった気がする。それは、KDIのクルーの方との対話からによる。
自分は(一応)大企業と呼ばれる会社に勤めており、その立場より大企業である自企業の“ナレッジ経営・組織変革”について模索してきた。
一方で、中小企業をもっと元気にさせられるような、また自分がそういう事に協力できるような視点も持ち始めた。中小企業へのコンサルティングを通じて何か社会貢献ができないかという点である。
自分の中でこれは若干異なるテーマというか、別々のものであった。
昨日の何の気もないクルーの方との会話で、「中小企業のナレッジ経営」という視点が出てきた。大企業がイノベーションや組織開発のre-designを行う必要があるのと同様に、中小企業にもそのサイズや形式に沿った“知識経営”の形があるのではなかろうか?
日本の中小企業政策は世界一メニューが豊富と言われており、そこには当然、ナレッジやテクノロジーのサポートもある。だが、どうも実態は、どのようなサポートがあるのか、又はサポートをどのように実践して自社の「型」に落とし込んでいくか、ここについては、中小企業にはなかなか厳しい。なぜなら、規模の小さい組織ほど、組織スラック(あそび)の部分は小さく、今日明日の業に埋没しがちになる。「どうありたいか?」を考える気づきを与えるきっかけよりも、資金繰りの心配や今の取引状況、節税対策等の心配に追われるほうがどうしても多くなるのである。
中小企業は多様で確かに会社の形態にもよるが、それにあわせたナレッジ経営のナビゲーションを必要としているのかもしれない。
そんなことを思い、今の所属企業のナレッジ経営や組織開発にとどまらず、今後もKDIとはどこかで繋がっていたいなと考えながら帰路についた。